わたしの足はギリシャ型

あうくつがない

パズル依存

私は今キャンディクラッシュに依存している。そう、一時期広告をやたら見かけたキャンディを消すパズルゲームだ。

全てはキャンディクラッシュシリーズのひとつ、キャンディクラッシュソーダを一晩で120ステージまでクリアしてしまったことから始まった。

その時に私って才能あるのかも♡と思ってしまったのが最後、才能がないと分かった今は同じシリーズのアプリを3つDLして、ライフを溜める時間に3つのアプリを行き来している。

たったその一晩でキャンディを消してる間に聞こえる独特のBGMと効果音がくせになり、気づけばキャンディを消す音を聞かないと落ち着かない体になってしまった。数ヶ月経った今、3つともステージ100をとっくに超え、そのうち私が調子にのるきっかけになったキャンディクラッシュソーダは先週末にステージ500の大台に乗った。

このアプリは何年かに一回はDLしてしまうけど気づいたら飽きていてやがて画面から消していた。なのに今はアプリを消さずにチマチマとキャンディを消しまくっている。課金までしてしまった。パズルゲームの課金なんて無駄遣いの極北だが、世界的なヒットゲームなだけあって課金要素への勧誘がとても上手い。悔しい。課金した時は負けだと思った。だが、ゲームの会社へのお布施だ。この数ヶ月楽しい時間をありがとう……。

いや、楽しいわけではない。あの独特の効果音とステージをクリアした時に出る脳内麻薬のようなものが欲しいがために大して楽しいわけではないのにチマチマちまちまキャンディを消しているのだ。キャンディを消していないと落ち着かないのだ。

それを自覚したのは友人と電話で話している時に無自覚にキャンディが消したくなり、話しながらアプリを開いた時だ。友人の話がつまらないわけではない。これは依存だ。美味しいわけではないのに酒を飲む、タバコを吸う、それと全く同じだ。アプリの広告にあった「中毒発生中」といった文面を見た時は「大袈裟な」と思ったが、大袈裟ではない。実際日常に浸食している。ヤバイ。キャンディはもう消したくない。キャンディ断ちがしたい。だけどアプリを消す勇気がない。