わたしの足はギリシャ型

あうくつがない

YUKIを聴いて泣く三十路


YUKIが大好きだった。どれくらい好きだったかというと、あの名曲「JOY」のMVを真似して頭をツートンカラーに染めるくらいには好きだった。(片方だけブリーチをした、自分で)

小学生だか中学生の頃に当時JUDY AND MARYのボーカルだった彼女のパフォーマンスを見て以来、ずっと人生の目標はYUKIだった。いつか自分もYUKIのように破天荒だけど最高にキュートでビッグ(器のサイズ的な意味)なスーパーガールになるのが私の夢で、テーマだった。

ずっと好きだと公言していた真心ブラザーズYO-KINGと結婚したところも私の憧れを煽った。私も好きなロックスターと結婚したい…!

と浅はかで幼い私は思っていた。その頃すでに吉井和哉は結婚してたことは知ってたのでオーケンポルノグラフィティのメンバーならイケるかもしれない!と。ほんとに浅はかだ。

 

10代後半に人生の雲行きが怪しくなって、持っていた夢や目標どころじゃなくなった時もYUKIは心の支えだった。

その頃はいつかYUKIのようになってやるというよりかは、励まされたい気持ちだったのかもしれない。わからない。ただ憧れは憧れなんだと分かった時がどこかであったはずだけど思い出せない。いつしか私はYUKIJUDY AND MARYも聞かなくなった。あれだけ心の支えにしていたのに、気づいたら聞かなくなったし、義務のように買っていたアルバムも買わなくなった。


最近部屋に音楽をかけていた方が作業が捗るという事に気づいて、10年ぶりくらいに部屋にあったCDプレイヤーをフル回転させている。主にサブスクで配信されてないミュージシャンのものをかけていたけど、飽きてきたからCD変えようと、プレイヤーのそばにあったYUKIのアルバムをかけてみたらこんなに素敵なんだと泣けてしまった。

青春の1ページだからなんだろうか、曲にまつわる思い出とかさほどないけど。アルバムを買った時に泣けた所でまた泣いているのでもはやなんかの念が入ってるのかもしれない。

最近好きだったものを前ほど好きでいられない気持ちがしんどかったけど、私はやっぱりYUKIが好きだった。